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ばね指には鍼(ハリ)が効く!
2021-08-21健康情報
加世田 KASEDA
物を掴んだり、指を曲げた後、手を開こうと指を伸ばした時、指がくの字のまま引っ掛かり伸びず、強い力で伸ばそうとするとバネのようにはねて戻ったりしていませんか?
それは、ばね指「指弾発指」(だんぱつし)かもしれません。
ばね指は動かないまま放置していると関節の拘縮が起こり指が動かなくなってしまうこともあります。症状が進行して悪化してしまう事があるので早めの治療とケアが必要です。
私はマッサージの資格以外に鍼・灸の資格も保持して30年ほど、治療院をやっていました。その治療院の時には、多くの腕や手のシビレや痛みの患者さんを治療して、不快な症状を改善してきました。
そんな 加世田が、ばね指「弾発指」について説明していきます。
ばね指とは?
指には、指を曲げるための「屈筋腱(くっきんけん)」と腱の力を有効に伝えるベルトループ「靭帯腱鞘(じんたいけんしょう)」という組織があります。ちょうどズボンの腰にあるベルトとベルトを通すひものようなイメージです。屈筋腱が靭帯腱鞘というベルトループの中を移動することで指の曲げ伸ばしがスムーズに行えます。
何らかの原因で指の腱鞘に炎症が起きると、腱鞘が腫れて厚くなったり、腱にも炎症が起きて肥大化して、腱鞘内を通過する際に引っ掛かり、スムーズな動きが妨げられてしまいます。この時、腱と腱鞘が腫れて痛みを感じることもあります。
指が曲がったまま伸びなくなる症状は、ベルトがベルト通しのひもに引っ掛かって動かなくなってしまっている状態です。
そのため、曲がった指を強い力で戻そうとすると、その引っ掛かりが外れてカクンと跳ねるように指が真直ぐに伸びます。
バネのようにはねて戻ることから「ばね指」「弾発指」と言われています。
ばね指の原因
仕事や家事などで、手や指をよく使っている人は、指の腱や腱鞘に大きな負荷がかかっているため、炎症が起こりやすくなっています。
ばね指の発症の原因には、以下のような動作が考えられます。
〇パソコンのキーボードの操作
〇ピアノやギターなどの手や指を酷使する楽器の演奏
〇ゴルフ・テニス・卓球などの手を使うスポーツ
〇家事動作
〇ホルモンバランスの変化
妊娠や更年期(40~60歳)の女性は女性ホルモンの分泌の変化により、筋力や骨密度が低下するだけでなく、腱や腱鞘の状態が弱く傷みやすくなり、血行不良により腱鞘の中が狭くなるので、ばね指を発症するリスクが高くなってしまいます。
関節リュウマチや腰尿病のある方は、末梢の血行が悪くなりやすいためばね指を発症しやすくなります。
一度発症すると治りにくく重症化するケースや複数の指に発症するケースや何度も再発するケースも少なくありません。基礎疾患をしっかり治すことも重要です。
ばね指の症状
ばね指は、どの指でも発症する可能性がありますが、特に親指・中指・薬指に多く発症します。朝の起床時に症状が重く、日中や夕方には手を使っているうちに症状が改善していくことがあります。
〇手のひら側の指の付け根に圧痛や腫れ、熱感かある
〇指の曲げ伸ばしがスムーズでなく引っかかる感じがある
〇朝、指が強張り動かしにくい
〇指が曲がったまま戻らない
〇曲がった指を元に戻そうと力を入れるとカクンと跳ねる
初期のうちは軽い痛みや違和感だけで、安静にしていれば回復しますが、進行するにつれて次第に強い痛みやばね現象が現れるようになり、重症になると指が全く動かなくなります。
ばね指の治療
ばね指の治療は、指の可動を良くして、痛みを抑える治療が基本となります。治療には症状を改善させるための「保存療法」と根治を目指す「手術」の二種類があります。
手術療法に関しては専門外なので詳しくは書きませんが、「腱鞘切開」するそうで、日帰りで、5分程度で1㎝幅程度の切開だそうです。
「保存療法」は、前腕から指先のマッサージやストレッチや筋トレをします。少し時間はかかりますが、メスで切開の様な身体への負担が無く治療効果も高いです。
鍼治療は前腕屈筋群や指の引っ掛かりのある部位に鍼(ハリ)をしていき、炎症と痛みを抑えていきます。
私自身の経験では、鍼(ハリ)とマッサージの併用でほとんどの方が完治していますので是非ご相談ください。
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