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肩甲骨はがしって何なの?
2021-08-13健康情報
こんにちは!ラクサス+横浜の藤倉です。
「肩甲骨はがし」って聞いたことありますか?よくマッサージ屋さんの宣伝文句で謳ってるところがあるので聞いたことがある方もいるかもしれません。
今日は肩甲骨はがしって結局なんなのかについてお話ししてみたいと思います。
肩甲骨とは
そもそも肩甲骨というのは背中にある平べったい骨のことです。体の表面からもその輪郭が見えるので割とお馴染みの骨かと思います。
さて、実はこの肩甲骨、他の骨と大きく異なる特徴があります。それは、
「骨同士で支え合うのではなく、筋肉によって支えられている」という点です。
例えば骨盤の骨は腰の骨や足の骨に挟まれるようにして存在し、骨同士の連結によって位置が決まっています。人間の骨のほとんどがこのように骨同士で支え合っています。一方で肩甲骨は、腕の骨がぶら下がるだけで、あとは鎖骨がちょんと横にくっついているだけです。だから上の図のように骨によって支えられておらず、宙に浮くように存在しているのです。実際に地球上で骨の塊が宙に浮くわけはありませんから、筋肉によって周りを固められた状態で存在しています。
それによって肩甲骨はいろんな動きができるようになっています。ちょっとあなたの指を見てみてください。指の骨は骨同士が連結されている関節ですが、基本的には曲げたり伸ばしたりしかできませんよね?一方で肩甲骨は、
・挙上
・下制
・内転
・外転
・上方回旋
・下方回旋
といった多彩な動きが可能になっています。
肩甲骨はがしとは
そんな多彩な動きが可能な肩甲骨ですが、周りの筋肉が疲労などにより硬くなってしまうと、動きがかなり制限されてしまいます。あなたももしかしたら身に覚えがあるのではないでしょうか?肩甲骨の間がなんだか重苦しく感じたり、バンザイしたら腕が真上に上がらなくなってしまっていたり、以前のように腕が後ろに回らなくなってしまったり…そういったことの多くが肩甲骨の周りの筋肉が固まってしまうことによって引き起こされるのです。
そしてそういった状態の時に肩甲骨はがしが求められるわけです。
多分「肩甲骨はがし」という手技は実施する施術者によっても多種多様であるように思います。ですが、一般的な「肩甲骨はがし」という手技は、肩甲骨の内側のふちに指を引っ掛けて体の中心から外に向かって引っ張る手技のことを言っていると思われます。
肩甲骨は肋骨の上に乗っかるように存在してます。だから、肩甲骨と肋骨の間に指を差し込めば、空間が空いて、あたかも肩甲骨が剥がれているかのように動かすことが可能になります。実際にこれをされた側は肩甲骨が外れるような感覚を覚え、背中や肩周りの筋肉が気持ちよくストレッチされ、血流の巡りが改善していくようです。
肩甲骨はがしって痛いの?
基本的に痛くはないと思います。施術する方にもよるとは思いますが、周りの筋肉がゆるんでさえいれば痛いというよりは気持ちがいい感覚のほうが強いかと思われます。
肩甲骨はがしの効果
一般的に肩甲骨はがしをすると、肩甲骨周りや胸の筋肉は緩んでくれます。それによって肩の筋肉の血流が改善し、肩こりが改善したり、猫背の原因が解消されたりといった効果が期待できます。
期待できる効果
・肩こり改善
・猫背の原因の解消
・肩こりからくる頭痛の改善
・背中のこりの改善
・肩甲骨の動きが改善
・五十肩による肩の強張りの改善
・ラケットスポーツや投球スポーツ後の疲労の回復
・背中や肩甲骨周りの筋肉痛の解消
などなど
肩甲骨はがしをやる意味
あくまで個人的な意見ですが、僕はそこまで肩甲骨はがしそのものが重要な手技だとは思っていません。むしろ、肩甲骨が剥がれる、と言った感覚になるくらい肩甲骨周りの筋肉がゆるむことのほうが重要だと思っています。手技自体が重要なのではなくそこに行き着く過程にこそ意義があると思っています。
実際、周りの筋肉が緩んでいないにもかかわらず、無理矢理肩甲骨はがしのような手技をやることによって背中の筋肉を痛める可能性は十分にあります。大事なのは、肩甲骨はがしができる状態に持っていくことなのです。そういった意味で肩甲骨はがしは、肩甲骨周りが緩んでいるか知ることのできるバローメーターのようなものとして捉えていただければいいかと思います。
まとめ
ちなみに僕が肩甲骨周りを動かすときは肩甲骨のモビライゼーションといった形で、肩甲骨が本来持っている動きを取り戻すようにグイーンと動かしていきます。
よくお客様に言われるのは「肩甲骨こんなに動かされたの初めて。肩甲骨ってこんなに動くんだ」って感想です。そんな風にここまで動かすことができるのはしっかりと周りが緩んでくれる必要はありますが、一度試してもらえればと思います。何度も言いますが大事なのは肩甲骨が剥がれるくらい周りの筋肉が緩んでいるか、です。
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