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あなたの痛みは運動で解決するかも?〜理由編〜
2020-09-17健康情報
こんにちは、藤倉です。
あなたは何か体に痛みを抱えていますか?
もしくは、以前痛かったけど今は痛くない。だけどいつまた痛くなるかわからなくて少し不安…
そういった悩みを抱えている方もいるかと思います。
その悩みがある方法によって綺麗サッパリ無くなって、再び痛みが出現する可能性も低く抑え込めるとしたらどうでしょう?そんな方法知りたくありませんか?
僕は鍼灸あん摩マッサージ指圧師の資格の他に、トレーニング指導の資格も持っています。そんな関係でよくお客様に運動を指導したり、トレーニングをお教えする事があります。せっかくマッサージに来て癒されたいと思っているお客様がなぜわざわざ運動をしなければならないのでしょうか。
それにはきちんと理由があります。今日はそのところについてお話ししたいと思います。
マッサージに来るお客様の訴えは様々ですが、最も多いのは「どこか痛い場所がある」という事です。
そんなお客様に対して僕はよくマッサージとともに運動をベッドの上でやってもらったり、おうちでできる運動をお教えしてやってもらったりということをします。なぜなら、その方の症状が、マッサージだけでなく運動もしたほうが良くなる可能性が高いからです。
なんならマッサージなんて受けてないでいますぐ運動した方が良くなるんじゃないかとさえ思うこともあります。
体の痛いところが運動によって改善できるという事がどういう事なのかよくわからないという方は多いと思います。
ですが、マッサージをはじめ、鍼(はり)の治療や接骨院などでかける電気治療、整形外科で処方される注射やお薬よりも運動は、痛みに対してはるかに効果を発揮する事もあるのです。もちろん、全てではありませんけどね。
運動で痛みが消えることは「確実に」あります
ではその理由について詳しくみていくことにしましょう。
・理由1:血流が改善する
肩こりや、筋肉の疲労、足がつる、足がだるいなど、そういった筋肉系の不調はその多くが血液の循環の悪さから来ています。
血液は酸素や栄養素を筋肉へと届け、筋肉中にたまった老廃物を取り去る役割をしています。それが疲労などにより血液の流れが滞ると、新鮮な血液が送られず、余計に疲弊してしまいます。そうなるとさらに筋肉が硬くなり、血管を圧迫し、血流をさらに阻害するという悪循環が起こります。
マッサージはそれを外からの圧迫によって筋肉を動かし、血流を取り戻すことによって効果を出しています。
一方、運動はというと、筋肉を自ら動かすことによって血流を促すことへとつなげます。筋肉は伸びたり縮んだりすることで力を発揮していますが、その際に血流が促されます。伸びた時に筋肉の容積は少なくなりますから中の血液は押し出され、縮んだ時に容積が再び増え、中に血液がどっと流れ込んできます。これによって血液の循環が行われるわけです。
外から刺激を加えるマッサージに比べて、運動は筋肉を全て動かしますから、そこに浅いとか深いという概念はありません。マッサージでは深くて刺激が届かなかった部位にも運動による刺激は届きます。深かろうが筋肉は動き血流が促されるのです。
もしあなたの不調の原因が血流の悪さにあるのなら、運動の効果がわかっていただけたでしょうか。
血行不良による不調の代表例:肩こり、腰痛、足のだるさ、筋肉のつり、筋肉痛(筋の微細な損傷に伴う発痛物質の残留)、手足の冷え
・理由2:動作・姿勢の改善
肩こりや腰痛は血液循環の悪さからも起こりますが、根本的な原因は、体の使い方や姿勢から来ている事が多いです。
どういう事か腰痛を例にして具体的に説明します。小さいお子さんがいる家庭では、お子さんを抱っこする機会が多いと思いますが、特に下から持ち上げる時に腰に痛みを感じる人は多いです。腰は丸めた状態で力を出そうとすると、ストレスが強くかかります。筋肉がめちゃくちゃ引き延ばされるからです。
だから、腰は真っ直ぐにして、お尻の力を使って持ち上げるようにすれば腰の負担を限りなく少なくする事ができます。
そういった体の使い方が運動する事で学習する事ができます。
もうひとつ肩こりの例を挙げます。肩こりの要因の一つに、肩と頭の位置というものがあります。
デスクワークなどをしていると常に手は体より前にありますよね?頭もだんだんモニターに近づいてくると思います。これはパソコンだけでなくスマホをいじっている時も同じです。
肩が前に出ると、肩から首にかけての筋肉が腕の重さを支えることになり、頭が前に出ると首や背中の筋肉が5kgもある頭の重さを後ろから引っ張り上げるようにして支え続けなけえればなりません。姿勢が正しければ、それらの重さは骨に乗っかるようにして支える事ができるのでそこまで力は必要ありません。
詳しいことはこちらのブログにもあるので参考にしてください。
肩がこるのは何が原因なの?
https://www.toho-massage.com/salon/yokohama/news_detail.php?id=1071
姿勢は運動によって改善することは十分可能です。
硬くなった関節や筋肉を動かし柔軟性を取り戻し、姿勢を保持するための筋肉を活性化させる。これによって姿勢は変わってきます。これはマッサージにはなかなかできないことです。
スポーツをやっている人は、そのスポーツ動作で痛みが出ることもあると思います。
例えばゴルフで腰痛を感じたり、肩の痛みを感じたり。こういったことは、股関節や肩甲骨の使い方を間違っているせいで起こっている事が多々あります。そういった間違いを運動によって正す事ができれば、痛みを回避する事が可能になるかもしれません。
いずれにせよ、これは運動にしかできない事です。マッサージでゴルフスイングを変えるのは至難の技ですからね。
動作・姿勢の不良による不調の代表例:肩こり、腰痛、ぎっくり腰、椎間板ヘルニア、上腕二頭筋長頭腱炎、靭帯損傷、捻挫、ランナー膝
・理由3:筋力の増加(張力の増加、対荷重量の増加)
運動によって痛みが消える最後の理由が筋力の増加です。
運動によって筋力が増えると、当然力が増しますから、ちょっとのことでは疲れなくなります。
筋力がないと、重いものを持つ時に痛かった腰は、楽になります。床から20kgの重さの段ボールを持ち上げるのは辛くても、床から1枚のタオルを持ち上げるのが辛いという人はいないと思います。力が強くなるというのはそういうことです。だいぶ極端に話していますが。
先ほど姿勢が悪くて頭の重さを支えるのに首の筋肉が辛いというお話をしましたがこれすらも背中や首の筋力が向上すれば大して負担に感じなくなるはずです。なぜなら頭の5kgの重さが大して重く感じないのですから当然ですよね。それでもやはり長時間続くと肩はこるでしょうけどね。
肩や膝の関節の痛みを抱えている人は筋力の増加の恩恵を強く受ける事ができるかもしれません。
関節の痛みを生じさせる原因の一つが筋肉が弱いせいで関節を支える事ができず、関節や靭帯に負担をかけているからです。特に膝は加齢と共に筋肉の量が減ってくると膝を支える事ができずに、軟骨がすり減ったりという事が起きてきます。
肩は自由に動かす事ができる分、筋肉の支えがないと途端に弱くなってしまいます。四十肩なんかも肩の筋肉が弱って関節を支えることができなくなるから起こる病気とも言われています。
また、俗にいう肉離れも筋肉の伸ばされる力に対する力が少ないと起こる怪我です。反対に筋肉をしっかり鍛えているとかなり予防できる怪我とも言われているのがこの肉離れという怪我です。
直接的な要因ではありませんが、筋力が弱いとつまずいたり、つまずいた時にとっさに足を前に出すということもできなくなる可能性があります。これはもちろん筋力のせいだけではないのですが、筋力が弱ければとっさに前に足を出せたとしても、倒れそうな体を支えるだけの力を瞬間的に出すことも難しいはずです。
筋肉は、自ら動かすことでしか強くすることはできません。こればかりはマッサージでどうにかするのはほぼ無理と言えます。
筋力が弱いせいで起こる不調の代表例:四十肩、膝関節症、捻挫、肉離れ、つまずき・転倒
注意点
運動が痛みを改善する理由について見ていただきましたが注意点がいくつかあります。ひとつめは、「全ての痛みが運動で消えるわけではない」ということ。当然といえば当然ですが、運動すれば痛みは全て解決するよ!なんてことは口が裂けても言えませんね。その中にはマッサージの方が効果を出すものがあるでしょうし、お薬を飲まなければ治らないものもあります。そういう痛みに対して無責任に運動してけば治るよ、なんてことは伝えません。
もうひとつの注意点は「運動のやり方を間違えると痛みが悪化する可能性もある」ということです。その痛みに対して深く理解していて、運動についてもちゃんと勉強している人じゃないと痛みを改善するための運動を指導するのは難しいと思います。時々います。テレビでやっていた健康法の運動をやって見たら怪我したという人。これは万人の痛みに共通する運動などないということの現れじゃないかなと思います。
今回は「理由編」ということで運動が痛みを改善できる根拠をお話ししましたが次回は、実際にどんな運動をすればいいのか、ということを痛みのタイプ別に紹介しようと思います。
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