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腕の痺れの原因は?マッサージの効果は?今回は胸郭出口症候群(TOS)
2020-08-19健康情報
工藤 KUDOU
みなさん こんにちは。LUXAS+横浜の工藤です。今回は腕の痺れ(胸郭出口症候群)について書いてみたいと思います。
★★内容はコチラ★★
・腕に痺れが出る疾患
・胸郭出口症候群の症状
・症状が出るタイミング
・胸郭出口症候群になりやすい人の特徴
・腕に痺れが出る原因は?部位別
・胸郭出口症候群にマッサージって効くの?
私は施術歴が15年目なりました。早いですねー。東邦マッサージ(現 LUXAS+横浜)で働いて6年目。いやー早いような、長いような?前回のブログで書きましたが、マッサージを受ける理由の1位は肩こりです。肩こりが主な症状の方の随伴症状で「腕の痺れ」が相当数ありますので、紹介してみたいと思います。
腕に痺れが出る疾患
・胸郭出口症候群(TOS)
・頸椎ヘルニア
・頚椎症
・手根管症候群
・肘部管症候群
・橈骨神経麻痺
・頸部脊柱管狭窄症
・脳腫瘍や脳血管障害
・糖尿病 等々あります。
胸郭出口症候群の症状
・腕の小指側から小指までの痺れや痛み、だるさ
・肩や肩甲骨周辺の痛みやコリ
・ボタンをかける、箸を使うなどの指先の細かい作業ができなくなる
・肩周りや手の筋力の低下、握力の低下 などなど。
症状が出るタイミング
・重い物をもつ
・長い時間同じ姿勢でいる
・つり革につかまる、洗濯ものを干すなどの、腕を挙げる動作
・朝起きたとき などなど。
胸郭出口症候群になりやすい人の特徴
・猫背(首と頭が胴体よりも前に突きでている)
・なで肩で首が長く見える人(鎖骨が通常よりも下がっている)
・日常的に同じ姿勢を長時間続けている人(いつも同じ筋肉にストレス)
・筋肉がかなりついている人(胸まわりの筋肉が大きい)
・女性(年齢が若く、痩せ型の人) などなど。
今回は、胸郭出口症候群(TOS)に絞ってみます。
では、何故このような症状がでてしまうのでしょうか?
腕に痺れが出る原因は?
腕に向かう神経や血管を締め付ける部位が3か所
腕神経叢という腕を支配する神経の束があります。そこを締め付ける部位には斜角筋隙、肋鎖間隙、小胸筋間隙、の3つがあります。ここに圧迫ストレスや引っ張られるストレスがかかることで、痺れや痛みの症状がでます。これを胸郭出口症候群と呼び、どこの部位で発生するかによって斜角筋症候群、肋鎖症候群、小胸筋症候群といいます。
1つ目の原因は首の筋肉(斜角筋)の緊張で締め付けるタイプ。首の筋肉と第1肋骨の間を血管(鎖骨下動脈)と神経(腕神経叢)が通ります。腕の上げ下げなどの頻繁な動作によって頚の筋肉が緊張すると、血管や神経を圧迫して痺れなどの症状がでます。
重い荷物を片側の肩にかけて持つ、背中を丸くした低姿勢は要注意ですよ!
2つ目の原因としては鎖骨と第1肋骨の間が狭くなるタイプ。鎖骨と第1肋骨の間に鎖骨下筋があり、この筋肉の緊張が強くなると、鎖骨を引っ張りトンネルが狭くなり、圧迫ストレスをかけ、痺れや痛みがでます。
鎖骨の奇形、脱臼、鎖骨を骨折した後に変形したまま治癒して肋骨間隙が狭くなることで、腕に痺れや痛みがでます。
3つ目の原因は胸の筋肉(小胸筋)と靭帯で挟むタイプです。この下を神経、血管が通ります。そのため、腕を上に挙げる(電車のつり革を握ったり、高い場所のものを取ろうとする)時に神経、血管へ引っ張られるストレスがかかり、腕に痺れ、痛みがでます。
この時、胸の筋肉の柔軟性があると、スムーズな肩の運動を行えますが、胸の筋肉が硬くなっていると、このトンネルを狭くしてしまいます。また、胸の筋肉の緊張は、肩が前に出てくる「巻き肩」の原因にもなります。
胸郭出口症候群にマッサージって効くの?
効果は期待できます!
施術例 ・Oさん 24歳 女性 デスクワーク 痩せ型
Oさんの姿勢は猫背。パソコン作業時は顎を突き出し、巻き肩が強くなっていました。仕事が忙しくなってくると、鎖骨の上が重いような、痛だるくなり、ひどい時は右腕に痺れがでます。あまり熟睡ができず、慢性的に疲労がが抜けづらい。
・まずは顎を突き出した姿勢によって、首の前側の緊張が強くなっていたので、首の前の筋肉(斜角筋など)や鎖骨まわりのマッサージ。
・胸の前の筋肉(小胸筋)が縮んで肩を引っ張っていたので、マッサージとストレッチを。巻き肩になることにより肩甲骨が外側に引っ張られていたので、マッサージとストレッチ、直接肩甲骨を動かして本来の肩の位置に近づける。
・背中、腰のマッサージをして猫背の改善。
・いつも右肩を下にして横向きで眠る癖があるが、より巻き肩を助長するので、やめるように指導。
施術後、腕の痺れ感はかなり軽減。鎖骨まわりの痛だるさも改善。胸も張れて呼吸もしやすくなる(首、肩まわりの筋肉は呼吸に関係)。身体の緊張が緩み、呼吸がしやすくなったため、その日はいつもよりはぐっすり眠れた。眠れたため、いつもよりも疲労が軽減したそうです。
もちろん、その1回だけでは普段の姿勢改善までは難しいので、定期的なメンテナンスと、運動をお勧めしました。姿勢に対して日頃から意識することが大事ですとお伝えしました。
原因はひとつだけではなく2つ3つ重なって症状が出ることが多いです。よって、身体の状態や普段の生活などをうかがい、よりよい結果が得られるようにマッサージやストレッチ、運動などを組みあわえていきます。
ということで
胸郭出口症候群にマッサージの効果は期待してください!
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