受付されたらお着替えして頂くのですが、更衣室に歩かれる時、腰の痛みで腰が『へっぴり腰』になって居られます。
その『へっぴり腰』に乗っている背骨は、思いきり『猫背』になってしまわれて居ます。
きつい労働とその不良姿勢により、首肩も痛みで辛いそうで。

問診のあとは触診に入ります。

骨や関節などには、どこも異常は無さそうです。
とにかく全身の筋肉が疲労困憊されてしまって居られます。
体幹のインナーマッスルは、ガチガチに芯を感じるほど強ばっています。
全身の血流も悪く、代謝も落ちています。
これでは、就寝されてもリラックス出来ません。
さらには就寝すると、血圧は半減します。
つまり、コリをかかえたまま就寝されるとさらに血流が悪くなり、寝違いの一歩手前までコリある部位がすべて、酸欠になってしまいます。
そして、疲れているはずなのに、コリの痛みや違和感が強くなり、深夜に目覚めてしまいます。

また、重量物を何度も持たれて居ると、どうしても持ちやすい側ばかりで、持ち上げてしまいます。
左右の足の長さが違うほど、右半身左半身のコリの左右差が、激しいです。
上半身と下半身の筋肉疲労で、体幹を支えきれずに自然と猫背になってしまいます。

重量物を右肩で持って、左脚で支えると言う『よじれ』が、見受けられます。つまり左腰に、深い負荷がかかりやすくなってしまって居ます。

やはり、全身のバランスを整えて行くしかありません。

足底から順番に、芯あるコリをシッカリほぐして行きます。
腰を支えるハムストリングも、シッカリゆるめます。
ハムストリングと股関節周囲がゆるむと、弓の様に固まっていた背骨が、ゆるみ始めます。
背骨がゆるめば、猫背もゆるみやすくなります。
腰と股関節がゆるめば、左右差のコリも小さくなってゆきます。

......ZZZzzz......ぐぅ

御客様は、いつしか熟睡されていました。

『いや〜、久々にぐっすり眠れた気がします♪』

施術後御客様は、明るい笑顔を浮かべます。
そう言えば来店時、うつむき気味でしたので、初めて視線を交えた気がします。

『いや〜、コレだけ身体を軽くしてもらったんですが......何日持ちますかね......』
明日の重労働を思い浮かべたのか、御客様は苦笑してしまいます。

『それなんですが......対策として、コルセットをされてお仕事してみませんか？』と提案を。

今回のケースは、疲労が抜けきらない内に、また次の日の疲労が積み重なって重症化するケースです。

特に、上半身の筋力と下半身の筋力が、腰痛のために分断されて居る状況が、重量物からの疲労感を強くしています。

ならば、疲労対策のコンサルティングと、マネジメントが必要です。

お相撲さんが腰に締めるマワシとか、重量挙げ選手が腰に装着する太い革ベルトとか。
腰と骨盤を締めると腰を守り、上半身と下半身の筋力が、連携します。
つまりコルセットを装着すれば『全身の筋力』が全集中して、重量物を運びやすくなります。

『重量物を運ぶ仕事中だけ』コルセットをしてもらう事を勧めます。


○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○


後日
『いや〜、コルセットしてたら、同じ重さの荷物なのに、軽く感じましたよ〜♪』
と御機嫌に、語られました。

身体にも余裕が出来て、連日ちゃんと熟睡出来て、朝はさわやかに起床出来る様になられたそうで。
休日も、久々にお出かけする気になったそうです。

『でも、やっぱり働いた分の疲労は感じますので、定期的に施術してください♪』と、言って頂けました。


ありがとうございます。
体調管理のマネジメント、うけたまわりました。



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